とても多く見られる症状で、かゆみや赤み、かさつきなどが生じます。ひどい場合は、水ぶくれなどができることもあります。
原因としては、乾燥や皮脂、汗、花粉やダニ、ハウスダスト、虫刺され、化粧品など皮膚に触れるものなど様々考えられ、これらが絡み合って症状が悪化することもあります。
かきこわして悪化することもありますので、かゆみや炎症を抑える外用薬・内服薬を治療します。

じんましんは強いかゆみを伴うミミズ腫れや、虫さされのような盛りあがった赤みが数分〜数時間、一過性に出没します。原因はわからないことがほとんどですが、悪化因子や仕事、勉強などのストレスや不規則な生活を避けることも重要です。薬物治療は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬が中心となります。

かゆみを伴う湿疹が慢性的に良くなったり、悪くなったりをくりかえす病気です。多くはアトピー素因（家族歴、アレルギー疾患の既往）を持ち、年齢や季節などにより症状が変化します。

それぞれの症状やこれまでの治療経過に応じて、保湿などのスキンケアやステロイド外用薬を中心とした外用薬、抗アレルギー剤の内服療法などを行います。既存の治療にても改善の乏しい中等症以上のアトピー性皮膚炎に対してはデュピクセント®（デュピルマブ）の投与も行っております。
スキンケアが欠かせないものとなりますので、定期的な皮膚科への通院が必要となります。

にきびの原因は、皮脂の過剰な分泌と毛穴のつまりです。過剰に分泌された皮脂が毛穴にたまり、面皰（めんぽう）という状態になります。この毛穴にたまった皮脂を栄養源にして、アクネ菌が増殖して症状を悪化させます。

大人のにきびは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくい特徴があります。治療はにきびの重症度に応じて、外用薬、内服薬（抗生物質、ビタミン剤、漢方薬など）を使用します。
小さいニキビでも、「にきび痕」になる場合があるので早めに治療することをおすすめします。

単純ヘルペスウイルスに感染することで発症します。口唇や口のまわりにできる1型と、外陰部やでん部など下半身に発症する2型があります。初めて感染したときは、人によってひどい症状が出現することがあり高熱が出たり、口の痛みで食事がとれなくなったりすることもあります。

治療は抗ウイルス薬を使用します。発疹が出る前にチクチクするといった予兆があることが多く、その時点で薬物療法を始めると治りが早まります。単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏するため、薬で完全に取り除くことができません。そのため寝不足、疲労、かぜなどで免疫力が低下すると再発することがあります。

水痘（みずぼうそう）と同じウイルスによって発症する病気です。皮膚の左右どちらかの部分に神経痛のような痛みを感じ、やがて赤みをおびた水疱を伴う皮疹が皮膚に現れます。
診断・治療が遅くなるほど帯状疱疹後神経痛といわれる痛みが長く残ってしまうことがありますので、早めに皮膚科を受診し、早期に治療することが非常に大切です。
50歳の以上の方は予防接種（シングリックス）も可能です。※自費診療となります。

銀白色の鱗屑（りんせつ：皮膚の粉）が付着した、境界の明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出現する病気です。
かゆみや爪の変形、関節炎を伴うこともあります。はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、体質的な要素（遺伝的要因）に気候ストレス、風邪、喫煙、飲酒、食生活などの外的因子と糖尿病、脂質異常症（高脂血症）、肥満などの内的因子が加わって発症すると考えられています。

刺激を受けやすい部位にできやすく、頭部、ひじ、ひざ、でん部、下腿などに多く認められます。乾癬は慢性で軽快と悪化を繰り返します。病気の程度、状況などに応じて治療法を選択します。

水虫は、白癬菌（はくせんきん）というカビの一種が足の皮膚に入り込んで発症する病気です。白癬菌が増殖しやすい夏に症状の悪化がみられます。足趾の間の皮膚がふやける、小さい水痘ができて痒い、かかとがガサガサに厚くなったり、爪が黄色く濁ってきたなどなどの症状がでます。皮膚の一部を採取して顕微鏡で白癬菌の有無を確認して治療を行います。

いぼは皮膚から盛り上がっている小さなできもので、ヒトパピローマウイルスの感染によって発症します。ウイルス性疣贅（ゆうぜい）と呼ばれています。放置すると大きくなったり増えたり、人にうつしたりすることがあります。小児からご年配の方まで男女を問わずみられます。
いぼを見つけたときは、数が少ないうちにご相談ください。いぼの治療は、液体窒素による冷凍凝固療法などがありますが、塗り薬、貼り薬、漢方を併用するなどご本人に適しているものを選んで行います。

足の皮膚の一部分に慢性的な圧迫などの刺激が加わり発症します。たこは皮膚の表面の角質が部分的に厚くなるもので多くは痛みはありませんが、痛みや赤みを伴う場合は、細菌感染を起こしている可能性がありますので、早めに皮膚科を受診してください。うおのめは厚くなった部分にさらに刺激を受けて硬く、芯を持つようになってきます。歩く度に刺激され痛みが生じます。

治療はメスなどで削る角質除去法があります。たこ・うおのめの様にみえて、ウイルス性のイボのこともあります。鑑別をきちんとつけるためにも、皮膚科の受診をお勧めします。